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無農薬栽培を続けていくために支援が必要です
- 近年、全国的に魚が減っている原因のひとつと指摘されているのが、ネオニコチノイド系殺虫剤と呼ばれる害虫駆除用の農薬があります。魚のエサとなるプランクトンや水生昆虫を減らしてしまったのではないかと研究によって明らかになってきたのです。
石川県の河北潟には、地元の市民によるNPOのスタッフと協力して、ネオニコチノイドを使わない「生きもの元気米」の稲作に取り組んでいる農家がいます。しかし、減農薬栽培は除草作業などの肉体的負担が大きく、経済的にも継続するのが難しい現状があります。
そんな矢先、能登半島地震が発生。農道やあぜ道が寸断されるなどの被害が出て、農作業に必要な労力がさらに増えてしまいました。河北潟の農家がネオニコフリーの米作りを続けていくには、負担を軽減するための経済的な支援が必要です。 - ▼河北潟周辺の農家が作る「生きもの元気米」とネオニコ不使用を示す赤い旗が目印の田んぼ
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「生きもの元気米」を生産する石川県・河北潟の農家
- 石川県・河北潟は、金沢市の北側にある湖です。防潮堰で淡水になっていますが、自然のままのヨシ原が湖岸に残され、絶滅危惧種の猛禽類・チュウヒが生息するなど豊かな生態系が広がっています。
魚釣りでは昔からフナ釣り盛んで、ブラックバスやライギョ釣りを楽しむ人もいます。そんな豊かな河北潟の生き物たちを守ろうと、2014年から農家とNPO法人河北潟湖沼研究所が協働して取り組んでいるのが「生きもの元気米」の生産です。
同NPOが河北潟周辺の生き物を調査したところ、田んぼや湿地に生息する生き物が減少していたことから、生態系への影響が大きいと考えられている農薬を使わずに農業ができないかと農家に相談したのが始まりでした。
いまでは農薬の空中散布をしないこと、ネオニコチノイドなど植物に浸透する殺虫剤を使わないこと、あぜ道に除草剤をつかないことなど条件を定めて、そこに適合する田んぼのお米が「生きもの元気米」として認定され、消費者に届く仕組みです。
また同NPOによって各田んぼごとに生き物の調査も実施されており、2022年には田んぼごとにお米の成分と食味も調べられました。その結果、生き物が多い田んぼのお米ほど、味がいいという結果だったと言います。
生き物に優しいだけでなく、たいへん美味なお米です! - ▼田んぼの中に泳ぐキタノメダカ。絶滅危惧II類 (VU)
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- ▼これは絶滅危惧II類に指定されている貴重な藻類のシャジクモ。一般的な栽培を行なう田んぼの周辺ではほぼ見かけられない
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特に大きな負担は除草作業。高齢の農家のために除草機械を購入します
- 河北潟の農家が取り組む「生きもの元気米」は、害虫を退治するネオニコチノイド系殺虫剤やあぜ道の雑草を駆除する除草剤も極力使わずに作られているお米です。
こういった無農薬・減農薬栽培にはさまざまなハードルがありますが、そのうちのひとつが除草作業です。田んぼの中の雑草はイネの栄養を奪い収穫量を減らしてしまいますし、あぜ道の雑草は害虫の発生源になってしまうため、農薬不使用にこだわるほど入念に対処しなければなりません。
しかし、田んぼは広く、あぜ道の除草にしても何日かかけて必要な場所を回り終えたころには最初に除草した場所ではまた雑草が伸びてきてしまうので、農家には休める日がありません。これは特に高齢化が進む農家にとって大きな負担になっています。 - ▼除草作業は農家にとって大きな肉体的負担となっている
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- また、2024年1月1日に発生した能登半島地震で、この地域の農地も被災。農道やあぜ道が断絶するなどの被害を受け、田んぼへのアクセスが困難になり、ただでさえ労力のかかる「生きもの元気米」の継続が難しくなってしまった農家も出てきているとのことです。
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- そこで農家の負担を軽減するため、NPO法人河北潟湖沼研究所が除草機械の購入を目指しています。まずは水田の中で使える1人乗りの除草機械を購入し、契約農家に使ってもらえる体制を作る予定です。いただいた支援金額によっては、あぜ道の斜面でも使える除草機械や、水田の雑草の発生を抑制する自走式機械を購入ことも検討中です。
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支援金の使い道
- ●目標金額:440万円の使い道
除草用機械購入費用
リターン費用(代金+送料)
プロジェクト運営費(釣りファンサイト運営費+システム利用料)
除草機械は1人乗りの「水田駆動除草機4条タイプ」の購入を予定していますが、いただいた支援金額によっては、あぜ道の斜面で使える除草機械か水田の雑草の発生を抑制する自走式機械(合鴨ロボ)に変更になる場合もあります。 -
リターンは5パターンを準備
- ●プラン1 3000円
生きもの元気米食べ比べ3点セット(白米・300g×3)
生きもの元気米を300gずつ3パックセットにしてお届けします。
別々の田んぼで収穫されたお米の食べ比べができて人気のセットです。
※田んぼの指定はできません -
- ●プラン2 5000円
生きもの元気米食べ比べ4点セット(白米・300g×4)
生きもの元気米を300gずつ4パックセットにしてお届けします。
別々の田んぼで収穫されたお米の食べ比べができて人気のセットです。
※田んぼの指定はできません -
- ●プラン3 8000円
生きもの元気米2kg(白米)をお届けします。
※田んぼの指定はできません -
- ●プラン4 20000円
東大・山室真澄教授のオンライン講義参加権
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生きもの元気米食べ比べ3点セット
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書籍『魚はなぜ減った?』(つり人社)
そして、ネオニコチノイド系農薬の問題に警鐘を鳴らしている東京大学・山室真澄教授によるオンライン講義「ネオニコ問題と水辺の生態学」を実施します。この講義にご参加いただけます。
教科書として、山室教授の著書『魚はなぜ減った?』(つり人社)1冊をお届けします。
生きもの元気米を300gずつ3パックセットにしてお届けします。
●プラン5 10000円
東大・山室真澄教授のオンライン講義参加権
ネオニコチノイド系農薬の問題に警鐘を鳴らしている東京大学・山室真澄教授によるオンライン講義「ネオニコ問題と水辺の生態学」にご参加いただけます。
※講義への参加のみ希望される方向けのリーズナブルなプランです。 -
- 山室真澄教授・プロフィール
1960年名古屋生まれ。幼少期から水辺に親しみ、高校2年生で米国の高校に編入。帰国後、東京大学・文科三類に入学。理学部地理学教室に進学し、学生時代の卒業研究から学位論文まで宍道湖の生きものをテーマに研究。その後も一貫して同湖の研究を続け、2019年『Science』誌にて論文「Neonicotinoids disrupt aquatic food webs and decrease fishery yields」を発表する。東京大学大学院新領域創成科学研究科教授。専門分野は陸水学・沿岸海洋学・生物地球化学。2020年の大阪フィッシングショーで、(公財)日本釣振興会環境支部主催の講演会に登壇するなど、得られた知見の普及にも取り組んでいる。